フラジャイル(ドラマ)の総評 新しい医療ドラマの可能性

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ドラマ「フラジャイル」が遂に最終回を迎え、すべての放送が終わりましたね。

そこで、今回はドラマ「フラジャイル」を振り返って感想を述べていこうと思います。

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まず、「フラジャイル」は病理医という一風変わった分野にスポットが当てられていました。今まで数々の医療ドラマはありましたが、そのほとんどは臨床医がメインに据えられた話ばかりで、病理医がメインになったのは私が知るかぎりでは「フラジャイル」が初めてです。

病理医とは患者の臓器を直接肉眼で確認したり、採取した細胞を顕微鏡などで調べたり、CTの画像を分析して病気の原因を明らかにし、適切な治療方法を判断する医師のことです。普段患者と問診したり、手術しているのは臨床医ですね。

その性質上、どうしても地味な場面が続きますが「フラジャイル」では岸京一郎(長瀬智也)の強烈な個性で視聴者を惹きつけたのだと思います。臨床医と真っ向から対立し、病理医の視点から物事を捉え、立ち向かっていく。「君が医者でいる限り、ボクの言葉は絶対だ」「君はバカか」といった言葉は多少横柄に聞こえる人もいると思いますが、これくらいキャラが立ってないと顕微鏡に向かう姿ばかりになっちゃいますしね。

また、岸が属する病理に物語が始まってから入ってきた、元臨床医の宮崎智尋(武井咲)も場を盛り上げてくれました。まだまだ新人で理想と現実のギャップに悩みながらも、それでも自分の信じる道に立ち向かってまっすぐ突き進む彼女に好感を覚えた人も多いのではないでしょうか。しかし、若さゆえか少し暴走しすぎるところが多かった気もしますね。物語中盤では探偵のようなことをしていたり、赤ん坊を他の病院から誘拐してきたりと・・・。宮崎は「自分なりの病理医」と言ってましたが、これは病理医じゃないだろ、と思ってしまいました。

他にも、非常に優秀で「スーパー検査技師」と言われ、1人で5人分の仕事をこなしながらも、どうしても医者になる夢を諦めずに人知れずに苦悩していた臨床検査技師・森井久志(野村周平)や兄を癌で亡くし、AM105を広めるために奮闘するアミノ製薬のMR・火箱直美(SKE・松井玲奈)など、個性あふれる面々が描くヒューマンドラマが作品を彩ってくれました。

個人的に一番のお気に入りの話は5話ですかね。ゲストとして長瀬智也さんと同じ関ジャニの安田章大さんが出演された話です。癌を告知され余命幾ばくもないことが分かった小早川洋行(安田章大)の全てを諦めたかのような儚い演技に魅了されました。この話のラストだけは納得できませんでしたが、森井と織りなす人間模様は私の作中のお気に入りの一つです。

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このように、登場人物たちが織りなすヒューマンドラマでも十分に楽しめましたが、「フラジャイル」はやっぱり医療ドラマ。そこで、医療の場面はどうだったか振り返ってみたいと思います。

まず私が思ったのは、医学知識がない人は肝心なときについていけないのではなかったのかな、という点です。物語が進んでいき、種明かしの段階では医学用語がバシバシ出てきて、気づいたら岸が相手を打ち負かしてたって人も多いのではないでしょうか(私はそうでした!)物語中でも注釈は出てましたが、読み終わる前に字幕が消えちゃったりしましたし、読んでいる間もどんどん話は進んでいったのでなかなか大変でした。公式サイトでも作中の医学用語の解説は有りましたが、過去の話の用語の解説ばかりで次回放送される分の解説はありませんでした。まぁ、そこで用語を出しちゃったらネタバレになってしまうのでしょうがないことではあるのですが。

次に気になった点は、以前も書きましたが一方をよく見せるために、もう一方を落とす手法を取られていた点ですね。ここでは、臨床医やMRがあたります。臨床医が自身のプライドのために患者を危険に晒したり、患者の命よりも利益やコストを優先されている描写が多々有り、病理医である岸がそれを問い詰め、「そんなんじゃ患者を殺すよ」と追い詰めて、「君が医者でいる限り、ボクの言葉は絶対だ」と締めて臨床医が膝をつく、といった展開がだいたいの流れでした。まぁ、作中の細木まどか(小雪)意外の臨床医はひどいものでしたね。あまりそういうのは病理医が活躍してスカッとする気持ちよりも、後味が悪い気持ちのほうが強かったので、片方を落として片方を相対的に上げるのではなく、魅せたいキャラを上手く上げてもらいたかったです。

色々とダメ出しのようなことも書いてしまいましたが、私個人的にはフラジャイルはとても楽しめました。最初は病理医にスポットが当たる医療ドラマってどんなのだろう、と半分興味本位で見てましたが正直予想以上でしたね。ネット上では松井玲奈さんの棒演技に批判の声もあるようですがこれからに期待でしょうか。中熊薫を演じた北大路欣也さんは大御所だけあって素晴らしい演技でした。そういえば中熊教授はなにやら裏がありそうな感じがしましたが、普通に頼りになる大先輩って役どころでしたね。

最後にドラマ「フラジャイル」の視聴率の推移をまとめて締めようと思います。

第一話:9.6%、第二話」10.0%、第三話:10.0%、第四話:9.7%、第五話:9.5%、第六話:9.2%、第七話:9.8%、第八話:8.8%、第九話:10.6%、第十話(最終回):10.5%

ドラマ「フラジャイル」感想一覧

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